播但線 2025.2.9

冬の里山の鉄道風景というのは緑が枯れていて概ね殺風景です。しかし、積雪があると一変します。普段なら余計なものがあったりガチャガチャしている場所でも雪がすべてを隠してくれるので別世界が広がっていたりします。要するに普段は撮れない(絵になりにくい)場所でも撮れる(=新鮮なアングル生まれる)という事情があり、積雪にはワクワクしていました。
雪の撮影には対策が必要です。雨と違って雪はタテヨコから荷物に入ってきます。カメラのレンズを下手に交換するとレンズやカメラにも入ってきてしまったり、レンズの前にべったり雪がついたり、三脚に固定したカメラの上にも積もってきます。ある面雨よりやっかいです。
そのためカメラには100均で売っているランドセルカバー(シャワーキャップより大きいので400mmの望遠レンズにも対応)、自分自身もシートにもなる大きなポンチョ(Amazonで見つけた)、そしてトレッキングシューズにつけられるスパイク付き滑り止めバンド、そして傘などめっちゃ荷物が増えます。

そして、これを雪降る現場で使うのがまた一苦労。うまくしないとリュックの口を開けると雪がどんどんはいってくるので、傘やポンチョなどでカバーしながらの作業。しかも足下には数センチの積雪だったりするので、雪まみれになりながらの設営。
1年ぶりの播但線です。播但線にはもう何回行っただろうと言うくらい通っていますが、播但線愛は止まらない(笑)これには中学生の頃に播但線で本格的なSL撮影を初体験したというノスタルジーもあると思います。私はSLの現役時代を知っている最後の世代です。高校2年くらいで全国からSLが姿を消しました。私が中学2年生までは、姫路から和田山までSLが牽引する列車が普通に(観光列車でもイベント列車でもなく)走っていたのです。そんな播但線で多くの鉄道ファンの好む撮影場所が長谷-生野間です。かつてSL時代には生野-新井間も名所でしたが、今は播但道が景色を遮っています。

今回の一番の目的は「かにカニはまかぜ」という山陰にカニを食いに行くという旅行会社の企画の特急列車に新たに改造された「はなあかり」という車両が連結されているのでそれを雪の中で撮るというものでした。
「はなあかり」の車両(キハ189系という)自体は好きな形式なのですがこのカラーリングがあまり好きではありません。「はなあかりは」の仏壇のようなカラーリングは普通の季節だと風景に溶けてしまって映えないのです。特急の車両は風景の中を颯爽と駆け抜ける華やかさが必要だと思うのです。デザイナーは家具か何かと間違えているのではないでしょうか。少なくとも鉄道を好きな方ではないと思います。鉄道愛を感じない。なのに撮りに行くのはなぜでしょう(笑)雪の中であれば映えると思ったのです。
JRになってからの車両のカラリングは変なのばかり。国鉄時代にはステキなカラーがありました。だから今でもときどき国鉄時代のカラーを復活させると人気が出るのです。

播但線を走るキハ40系も引退が近いと言われています。播但線の非電化区間自体の存続も危うい昨今、撮れるときに撮っておかないと、なくなると撮れません(当たり前)。今シーズンの雪はきっとこれで最後でしょう。昭和生まれには愛しい国鉄時代の車両がどんどんなくなっていきます。